◆迷い(2013/5~)

麻酔科へ

 抜糸日の翌日、麻酔科を受診。

 紹介状を読み、簡単な問診だけで、口の中や舌の視診も触診も一切無し(!)いきなり診断は、「神経障害による知覚異常もしくは麻痺」。

 そして、麻酔科の医師は星状神経節ブロック注射の説明書と同意書をプリントアウトして説明をはじめました。

(→え?診察なしでいきなり注射?だったらどうやって注射の効果を測定するのだろう?)

●私

「麻痺の度合いを測らないのですか?」

●麻酔科医

「口の中のように粘膜があるところについては、麻痺の程度を
 正しく測る有効な方法はない。」

●私

「神経が切断されている状態かわかる方法は?」

●麻酔科医

「神経が切断されているのかを調べてわかる方法はない。」

●私

「舌神経麻痺に対する星状神経節ブロック注射の効果は?」

●麻酔科医

「1週間または2週間に1回の頻度で、10回程度で効果が見られる患者さんもいる」

 

 少なくとも、現時点でいきなりブロック注射による治療を始めることに疑問を感じ、考えさせて欲しいと伝えました。

 では…ということで緩やかなレーザー治療を数分間首に当てて、神経再生を促進する薬(メチコバール500μg・アデホス腸溶錠20mg)を1か月分もらって帰宅。

(→舌の状態をチェックしないで治療を開始…という事は、この麻酔科では舌神経損傷の治療経験は少なく、多くは望めないと思いました。

 また、1,2週間に1度の星状神経節ブロック注射を10回打ったとして効果が全く出ないとなった場合、その時点で神経損傷から2か月以上経ってしまうことになります。

 この時点で私が参考にしていた参考文献1の舌神経損傷の治療フロー図では、”損傷後3か月間、経過観察を行い回復傾向が無ければ神経修復医に相談”と記述されています。)

迷い・・・

 麻酔科受診日から、まる10日間、迷いました。

 寝ている間に舌を噛んでしまい口内炎ができることが多かったため、寝るときはガーゼの端を奥歯まで入れて噛みながら寝ていました。

 綿棒で触ったり押してみたり、塩のつぶを舌に乗せてみたり…でも相変わらず何も感じません。 

 それなのに、一日中、舌の嫌な痺れと、不快な刺激痛(神経傷害性疼痛)が続き、解放されるのは寝ている間だけです。

 午後になると特に、仕事で相手と話している時など、舌が石のように重く感じ、滑舌が悪くなりました。

 舌を噛まないように歯を食いしばりながら、疼痛をやりすごすために、自分でも気づかないうちに、難しい顔をしている事が多くなりました。

 そして、ずっと迷っていました。

 

・1か月後に麻酔科で治療をするのか?

 (→多分行かない)

・では、誰に診てもらうのか?

・自分はどんな治療を望んでいるのか?

 (経過観察後、回復が見込めない際に、手術を受けたいのか?)

・疼痛は今後どうなるのか?

 (ひどくなるのか? 楽になるのか?)

・仕事と治療のタイミングは?

 

(→この頃、私は自分の症状は、自然回復は望めない「神経断裂」とほぼ確信していました。

 うまく説明できませんが、ある程度の日数がたった頃に、たとえば「一過性の神経麻痺」や「軸索断裂」の患者さんが、”自分は「神経断裂」かもしれない…”と思うことはあり得ると思います。

 でも「神経断裂」の患者さんが、”自分は「一過性の神経麻痺」か「軸索断裂」かもしれない…”、と誤って思うことは無いのでは?と、勝手に思っています。まぁ勝手にですが。

 何というか、この”決定的な麻痺感覚”は間違え様が無い…。) 

 最終手段として手術を受けるという選択肢を考慮に入れるのか?

 自分がどうしたいのか決めるために、舌神経の修復手術の方法について、調べ始めました。(参考:参考文献ページ

<< 前のページへ 

  次のページへ >>