術後2年(2015/09)

術後2年検査

 先日半年ぶりに和歌山医大付属病院を訪れ、藤田教授にお会いし、手術後1年の検査をして頂きました。

 ◆検査結果

・2点識別は、前方10mm 後方縁15mm 後方中18mm で

 1年前とほぼ変らず。

・味覚については塩味は全く感知できず、苦味についてはわずかに

 膜が張ったような刺激を最高濃度のものにだけ感じ、甘味と酸味は

 は1年前とほぼ変らず。

 その他、温感・冷感・SWテスター・ピンクリップ反応・チネル兆候の一連の検査を終え、「症状固定」との診断となりました。

 自覚症状とほぼ一致していました。神経再建手術後の知覚・味覚の変化については、術後半年から1年の間にある程度のスピードで回復し、それ以降は体感的にはほとんど変化を感じませんでした。

 ただし、神経疼痛に関しては、この1年間でも少しずつ痛みが和らいでいるな、という実感はあります。


◆自覚症状

・常に太い膜で右側の舌が覆われている感覚で、痺れ感あり

・歯に当たると、じゃりじゃりした刺激痛が発生

・特に右舌中から奥にかけての麻痺感が強いため

 食べ物の形についてはあまりよくわからず。

・そのため、固いものを噛んでいる時に誤って舌を噛むことが多い

・常時の疼痛は無くなったが、ストレスを感じると

 ビリビリと舌がしびれ疼痛が発生し、内頬と舌がカチカチに

 固まった様な状態になる。

 一旦この状況になると、眠りにつくまでリセットされない

・不快感を抑えるため、歯を噛みしめている時間が一日の中でかなり長い

という状態です。

応援いただいた皆さんへ

 術後2年目の状態について、気にかけて頂いていた方に申し訳ないな、と思いつつ、ホームページの更新を1ヶ月ほど先延ばしにしていました。

 一つには、今回を「体験記」については最後の更新にしようと考えていたためです。

 同じ体験をされた患者さんで、

  ・手術を受けようか迷っている人

  ・私よりも後に再建手術を受けて回復を日々願っている人

にとって、私の体験期はひとつのベンチマークになると考えて書き続けてきましたが、「症状固定」=もうこれ以上は回復は見込めない、という事ですので今回はとくに、検診結果を書く事について躊躇していました。

 ただ、回復のスピードや程度は個人差(年齢・条件・身体状態・精神状態)がありますので、私の状態はあくまで参考に、希望を持って前向きに過ごしていただくことを願っています。

 

 私自身の気分としては、さっぱりしています。やれる事はやったし、何といっても藤田先生に診ていただけたし、いろいろな患者さん方との出会いもありました。この先もずっと後遺障害とはうまく付き合っていかなければなりませんが、自分なりの付き合い方もわかってきました。


 今後も患者さんにとって有効な情報などが耳に入ってきましたら、他のページについては細々と更新するかもしれません。

 ただ、「症状固定」でいったん私の中では区切りをつけようと思います。したがって、舌神経や抜歯関連の情報入手について積極的だった今までの姿勢とは異なるため、最新の情報ではなくなる可能性が高い、という点をどうかご了承ください。

 

 みなさんへの感謝をこめて。(2015/10/15 Zuzu.)